【第11話】内装工事費はいくらかかる?放デイ・児発の開業資金と坪単価の目安

放課後等デイサービス(放デイ)や児童発達支援(児発)の開業において、物件の賃料や人件費と並び、大きな割合を占めるのが「内装工事費(初期投資)」です。

「事務所仕様だった物件を、子どもたちが安全に過ごせる療育スペースに改装するにはいくらかかるのか?」は、事業主様にとって最も気になるポイントの一つでしょう。

今回は、放デイ・児発の内装工事費の目安や坪単価、そして費用を抑えるためのポイントを解説します。

1. 内装工事の坪単価と全体費用の目安

放デイ・児発の内装工事費用は、もとの物件の状態(スケルトン状態か、前テナントが事務所や店舗だった居抜き状態か)によって大きく変動します。

一般的な定員10名規模(床面積約40㎡〜50㎡ = 約12坪〜15坪)の物件を想定した場合の目安は以下の通りです。

物件の状態・工事内容 坪単価の目安(1坪あたり) 総工事費用の目安(12〜15坪の場合)
軽微な改装(前テナントが事務所・綺麗めな店舗) 約10万円 〜 15万円 約120万円 〜 200万円
一般的な改装(床・壁の張り替え、間仕切り追加等) 約15万円 〜 25万円 約180万円 〜 350万円
大規模な改装(スケルトンからの造作、水回り・消防設備工事等) 約25万円 〜 40万円以上 約350万円 〜 600万円以上

※上記は内装工事(電気・空調・床・壁・パーテーション等)の目安であり、看板設置費用や消防設備追加工事、什器・備品費(おもちゃやデスク等)は別途必要になります。

2. 放デイ・児発ならではの「お金がかかるポイント」

一般的なオフィスの内装工事と比べ、福祉施設である放デイ・児発では以下のような理由で工事費がやや高くなりやすい傾向があります。

  • 安全対策(クッション材や建具):

    子どもたちが走り回っても怪我をしないよう、壁のコーナーガードやクッションフロア、指詰め防止付きのドアなど安全仕様の建材を選ぶ必要があります。

  • 間仕切り(相談室や静養室の設置):

    プライバシーを守るための相談室や、体調不良児のための静養室をボードやパーテーションで区切る工事が発生します。

  • トイレ・手洗い設備の改修:

    名古屋市の基準や衛生面に合わせ、児童用トイレの新設や手洗い場の増設が必要になるケースがあります。

  • 消防法・建築基準法への適合:

    自動火災報知設備の追加や非常用照明の設置など、消防署の指導に基づく工事費が追加で発生する場合があります。

3. 開業資金をトータルで抑えるための3つのコツ

限られた開業資金を圧迫しないためにも、以下のポイントを意識して進めましょう。

  1. 「事務所・店舗仕様」の物件を狙う:

    スケルトン物件(コンクリートむき出しの状態)を選ぶと、床や天井、配管を一から作るため内装費が跳ね上がります。できるだけ前テナントの形が残る物件を選ぶのが鉄則です。

  2. 福祉施設の実績がある施工業者を選ぶ:

    福祉施設の基準(名古屋市の独自ルール含む)をよく理解している業者であれば、「無駄な工事を省きつつ、行政の基準を確実にクリアする」最適な図面と見積もりを提案してくれます。

  3. 見積もりは複数の会社から取る(相見積もり):

    1社だけの見積もりで即決せず、複数社(できれば福祉施設を手掛けたことのある業者)を比較することで、適正価格を見極めることができます。

まとめ:内装工事は「安全性」と「コスト」のバランスが重要

見た目のデザイン性も大切ですが、何よりも優先すべきは「子どもたちの安全性」「名古屋市の指定基準をクリアしていること」です。

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